若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

「どんづるぼう」

朝日新聞に「どんづるぼう」の紹介記事が出ていて、「どんづるぼう」を思い出した。

小学校3年の時、遠足で行ったんです。
ほとんど日本語とは思えない響きの強烈さだけおぼえている。

他には何にもおぼえてませんが、記事を読むと、大阪府奈良県の境にあるんですね。
火山灰が堆積してしてできた白い岩山というか、奇岩群で、鶴が屯(群)れているのに見立てて「どんづるぼう屯鶴峰」と名づけたそうです。

強引ですな。
漢学者が名づけたんでしょうね。

遠足では、「どんづるぼう」の名前の由来も聞かなかったと思うし、その後も、どんな字を書くか考えたこともなかった。
どんな字か考えさせないほどに強烈な響きと言うことです。

五十数年ぶりに字がわかった。
まあ、たいして感激しませんが。

一つだけ思い出した。
私たちの担任は、新卒新任、岡山弁丸出しの青年教師、清水先生だった。
大好きな先生だった。

「どんづるぼう」の頂上で、先生達が、遠足の下見に来たときのことを話していた。
危険な場所がないかとか、事前に色々調べたようだ。

谷底を指差しながら、たぶん学年主任だったのだろう、年配の高橋先生が、「清水君、もういっぺんあそこまで降りるか?」と声をかけた。

清水先生が、「いやあ、もういいです」と答えると、先生達はどっと笑った。

私は、高橋先生が、「清水君」と呼んだことにムカッとした。
そして、あの谷底まで、先生が偵察に走らされたのだと思うと、非常に腹が立った。

どんづるぼう遠足の、唯一の思い出である。