わが二十年に及ぶ芝生人生の中で、今年は最低最悪の年であると断言できる。
ほんまにもうどないなってますねん的状態である。
壊滅的全面的に赤茶けてます。
芝生がはげてるというようなもんじゃないです。
赤茶けた中に芝生がある。
赤茶けるのは毎年です。
円形あるいはドーナツ状に赤茶ける。
今年もまた赤茶けたなと思ってました。
いつもなら6月ごろから赤茶け部分が発生して、困ったもんだと思ってると9月くらいから芝生が赤茶けに打ち勝って、終わりよければすべてよしサノヨイヨイ的大団円を迎えるのである。
今年はあれよと言ううちに赤茶けが拡大してしまった。
もうあかん、という感じである。
もうあかんと意気消沈の私に追い打ちをかけるように、ここにきて雑草がはびこりだした。
はびこるのはよろしい。
雑草がはびこるのは当然である。
今年はそう悟ったようなことも言っておれない。
二十年に及ぶわが芝生人生を通じて打ち立てた芝生哲学を揺るがす事態が発生したのである。
その年大々的にはびこった雑草は、次の年は影をひそめる。
花に百年の盛りなく月の丸いはただ一夜。
雑草とて世の無常を逃れることはできない、としみじみしてました。
ところが、去年はびこった雑草が今年も大々的にはびこっている。
わが雑草史上初の連覇である。
偉業をなしとげた雑草の名前を知らないのははなはだ遺憾であるが、知りたくない。
「雑草」とはなにか。
前に読んだ本には、「人の手が入った場所に勝手に生える草」と書いてあった。
田畑や庭、駐車場なんかに生える草ですね。
人の手が入ってない場所に生えるのは雑草じゃない。
山や森、ジャングル、大草原に生えてるのは雑草じゃない。
「山草」「ジャングル草」「草原草」？
そんなことはどうでもよろしい。
赤茶けと二連覇雑草。
最低最悪です。
