私は、何年か前、「自画像男前派」を創設しました。
創立記念日は・・・忘れました。
「自画像男前派」の芸術理念は、「男前が描く!」、あるいは「男前に描く!」です。
そのどちらかに賛同していただける方をの入会を許可します。
で、「自画像」とは?
自分で自分を描く、ということでしょう。
ということは、鏡がないとだめ?
『500の自画像』という本があります。
そこで紹介されてる一番古い自画像の作者は、ニ・アン・プタハという人です。
紀元前2350年ごろのエジプトの人で、生没年は不明とのことです。
生没年は不明でも、自画像を描いたのが紀元前2350年ごろとわかってるならすごいと思います。
その「自画像」は、「船に乗る自画像」というタイトルなんですが、おなじみの「エジプト絵」ですので、まあ、自画像と言われてもリンダ困っちゃうな的なもんです。
『500の自画像』の序文で、ジュリアン・ベルさんは、自画像がどんどん描かれるようになったきっかけのひとつは、15世紀ごろに、ベネチアで「大きくて平らな鏡」が作られるようになったことだと言ってます。
なるほどね。
鏡がないのに「自画像」を描く人は、よほどえらいか、かなりヘンかのどちらかですね。
ニ・アン・プタハさんはどっちかな。
私にとって自画像は、「気兼ねなく描ける絵」です。
娘たちにモデルを頼んでふくれられたり、家内にモデルを頼んで寝てしまわれたりすることを思えば、気楽です。
自己や自我がどうのこうのというややこしい話ではありません。
岸田劉生展を見に行ったら、自画像がたくさんあって、それに刺激されて久しぶりに自画像を描きました。
「自画像男前派会長」というポストの重みを十二分に意識して描きました。
意識しすぎたせいか、家内に、「これはいくらなんでもおかしいわ!」と笑われました。
「ちょ、ちょっと若かったかな(-_-;)」
「若過ぎ」
「ま、まあ、30代の私ということで・・・」
「30代でも、こんなにさわやかな甘い二枚目ではなかったよ」
「むっつり」
↓で、かなり汚したつもりなんですが、なんせ、「自画像男前派会長」という立場があるもんで・・・。