若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

修羅場

修羅場というのはどんな場でしょうか。

今日は、家内と神戸に行ってきました。

はなちゃんは幼稚園で、昼ごろ、ママとことちゃんと私たち4人でバスを迎えに行きました。
バスから降りて私たちの顔を見たはなちゃんの第一声は極めてストレートで、「おばあちゃん、おみやげ持ってきた?」という、カックンとなるものであった。

持って行きましたとも。
クリスマスプレゼントを持っていったんです。

はなちゃんには、幼稚園で話題という、プリキュア・・・う〜ん?プリキュアなんだったか、とにかくプリキュアなんたらという、おもちゃというのかなんというのか、注意書きに「本製品は精密電子部品云々」とある、まあ今時のおもちゃです。

もうすぐ2歳のことちゃんにはそういうのは難しすぎるから、楽しい絵本を買って、プリキュアと絵本、二人それぞれ声を上げて喜ぶ瞬間を思い描いていた私たちの期待は、素人のあさはかさというか畜生の浅ましさというか、あっけなく見るも無残に砕け散ったのであった。

「は〜い、これははなちゃん」と手渡すプリキュアなんたらを見て、「わ〜い!」とはなちゃんが目を輝かせるより早く、ことちゃんの目は血走り、プリキュアなんたらを奪い取り、フンギャ〜!と泣き叫んではなちゃんが奪い返すのを、再度ことちゃんが奪い、奪い奪われ取り取られ、阿鼻叫喚、これが修羅場と言わずしてなんであろうか。

修羅場にぼうぜんと立ちすくむ私と家内は、三十年前の我が家の修羅場を忘れていた我が身の愚かさを呪ったのであった。

姉であるゆうちゃん、あきらくんのママと、妹であるはなちゃん、ことちゃんのママの間で、こういう修羅場が繰り返されたのであった。
こういう修羅場を忘れていたし、とくにこういう修羅場での、妹の恐ろしさを忘れていた。

女の子は4歳ともなると、世の中のルールというか、人類の理性というか、まあそういうものに目覚めるのであるが、2歳児には無理なのである。

思い出すのは、カルタ、トランプですね。
幼い姉妹が札をならべて遊びだすところまでは、実に可愛い平和な家庭の心あたたまる情景でした。

1枚目、2枚目まではよろしい。
カルタで3枚目ともなると、もうカルタではありませんよ。
頭突きです。

ゴツン!ゴツン!と小さな頭がすさまじい音を立てる。
火花が散るのが目に見える。

妹にとってはルールもくそもない。

早くとったほうが勝ち?
誰が決めたんじゃ!?
力ずくであれなんであれ、札がしわくちゃになろうが破れようがちぎれようが、とにかく切れっ端でも最終的に手に入れたほうが勝ちなんじゃ〜!という勢いですから、理性に目覚めた姉の方はたまりませんよ。

そこまでしても、おのれの劣勢が明白となったとき、妹には残された最後の手段がある。

自分の札姉の札場の札、すべての札をぐちゃぐちゃにしてくずかごに叩き込むことでしたね。

妹、おそるべし。
思い出せてよかったです。

↓こういう姿を見てる分には、それほど恐ろしいと思えないことちゃん。