今朝、家内の知り合いのHさんが亡くなられたという電話があって驚きました。
趣味を通じての十数年前からのお付き合いで、82歳。
姿かたちの美しい、華やかで品のいい女性という印象でした。
具体的には、80歳の記念に振袖を着て、それが、はしゃいでるわけでもなく無理してるわけでもなく、ふつうに似合ってるという女性です。
ご主人とは同い年で、なんと誕生日も同じ、夫をニックネームで呼ぶというのも、なかなかおしゃれでございましたね。
非常に豊かに暮らしておられて、一言で言えば、人もうらやむ、という感じでしょうか。
私の絵のモデルもお願いしてました。
これ、むずかしいんですよね。
私が名の知れた巨匠なら、「描かせていただきましょう」「まあ!先生、ありがとうございます」となりますが、無名の素人ではね。
飛びつくような話じゃないです、というか、無下に断れないし、とんだ迷惑ということも大いにありうる。
去年お会いしたとき、モデルの話を蒸し返したら、「じゃあ、美人に描いてくださいね」と言われたので、脈アリかなと思いました。
ところが、今年の年賀状に、「モデルのお話、無理になりました。すみません」と書いてあったんです。
私も家内も、どういうことかと首をひねりました。
ご主人と、遠くの超高級老人ホームにでも入居されるのだろうか、と家内と話してたんです。
ふたりそろっていかにもうかつなことなんですが、そのときはこういうこととはとても想像できませんでした。
葬儀式場で、お供えの花の数のあまりの多さにまず驚いて、その送り主の名前を見てまたびっくり。
歌手、お笑い芸人、有名芸能人がずら〜〜〜っとならんでるじゃりませんか。
これはいったい?と思いましたが、娘さんが某テレビ局の要職にある方だったんです。
自宅で、満開の桜を見ながら最後を迎えられたというのも、いかにもHさんらしいと思いました。