喪中はがきが来ました。
家内のいとこの山田太郎さん(仮名)からです。
家内と同じ年で隣り同士で育ったからいとこというより兄弟的関係かな。
はがきを手に家内が首をひねってる。
「太郎ちゃんからなんだけど、『喪中のため』だけで誰が亡くなったか書いてないのよ。」
「太郎さんとちがうか?」
「えっ!本人?」
「太郎さんは行き届いた人やから自分の喪中はがきくらい用意してるよ。電話して聞いてみたら?」
で、家内が電話しました。
「もしもし、太郎ちゃん。喪中はがき届いたんだけど、どなたが亡くなったとも書いてないって言ったら主人が太郎さんじゃないかって言うのよ」
「いや、今年は食道がんが見つかったと思ったら胃がんの手術二回、腎臓に膵臓、ぼくも覚悟を決めて喪中はがき用意してたんだよ。せっかく用意したんだし、遅かれ早かれどうせ一度は出すんだから出しとこうと思って。せっかく出したんだから香典送ってよ。遅かれ早かれどうせ一度はもらうんだから」
「じゃあ香典返しお願いね。遅かれ早かれどうせ一度はしなくちゃいけないんだから」
「香典返しは喪主が決まってからだよ。家内になるか息子になるかわからないから」
というようなわけで、すべて早手回しで香典返しだけ先送り。