若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

アンティーク

住宅リフォームの会社に行きました。

事務所兼展示場に入って、ヘンな感じがした。

全体に古ぼけてるというか、ぼろいというかしょぼいというか、住宅リフォームの会社特有の、ピカピカ感キラキラ感最新感がない。

くすんでる。

社長が自慢そうに、今はやりのアンティークテイストでまとめましたと言う。

アンティーク?

時代の重みを感じさせるようなものをアンティークと言うんだと思いますが、ぜんぜん感じない。

置いてある椅子は、全部はげちょろです。
粗大ごみの置き場から持ってきたとしか思えない。

それも、今の粗大ごみ置き場じゃないですよ。
今の粗大ごみ置き場にはこんな古くっさい椅子はありません。

50年ほど前の粗大ごみ置き場から持ってきたような椅子なんです。

わざとはげちょろに塗装してあるんだそうです。

床がぎーぎー鳴るんですが、わざと鳴るように作ったんだそうです。

天井が白いペンキで塗ってあるんですが、ムラムラなんです。

手間賃とペンキ代をケチったらこうなっちゃいました、エヘヘ、という感じです。

あるいは、主人が塗ったらこうなっちゃました、やっぱり塗装屋さんに頼まないとだめですね、エヘヘ、という感じです。

これまた、わざとムラムラに塗ってあるんだそうです。

社長は、若い人でこういうのが好きな人が増えてるというんです。

ほんまかいな。

こんな粗大ごみテイストってあるんかな。

私は、粗大ごみ置き場で商談してるようで不愉快であった。

社長は自信満々であった。

「お客様、あなた様はお古いです。若者のテイストがお分かりになりません」と礼儀正しく宣告した。

たしかに私は古い。
アンティークなのか粗大ごみなのか、それが問題ですが。