今日は美術予備校。
私と同年配の女性Aさんは、初個展を一週間後に控えて、最後の追い込みです。
もう一、二枚仕上げたいそうです。
小さなキャンバスを持ってきてました。
先生の方針で、私たちは、本格的下塗りをします。
本格的下塗りとはなにか、素人に言っても無駄なので言わない。
とにかく、伝統的本格的下塗りです。
で、Aさんも下塗りをしたキャンバスを持ってきたんです。
そのキャンバスを私に見せて、「これで描けるやろか」と言うんです。
見ると、でこぼこである。
本格的下塗りをしてから、サンドペーパーでなめらかにしないといけないんです。
Aさんは、ペーパーをかけるのを忘れてた。
それにしても、ひどいでこぼこです。
どうやって塗ったのかな。
これでは描けませんよ。
先生も、これでは描けないと言いました。
サンドペーパーを買わなくてはならない。
Aさんは、近所の画材屋で買ってくると言って教室を出ました。
なかなか帰ってこなかった。
30分ほどして帰ってきたAさんが言うには、画材屋にはなかったそうです。
画材やのオヤジに、ペーパーを売ってる店がないか聞いたけど、知らないという。
で、Aさんは、交番に行った。
お巡りさんに、本格的下塗りキャンバスをなめらかにするためのサンドペーパーを売ってる店がないか聞いた。
お巡りさんは、一生懸命調べてくれて、近所の「百均」で売ってることを突き止めてくれた。
で、めでたく手に入れて戻ってきたんです。
Aさんは、「私としたことが」と言いました。
う〜ん・・・適切な言葉とは思えなかったけど、黙って聞き流しました。
↓もたつくAさんを尻目に、着々と進むもうすぐ一年になろうとする模写。