若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

肝油ドロップ

家内がデパートに行ったら、「河合肝油ドロップ」を売ってたそうです。

子供のころの思い出の商品です。

河合肝油ドロップの製造元は、祖母の親せきでした。
祖母と言っても、祖父の後妻で、どういうわけかはるか東京から単身大阪にやって来た人だし、祖父と言っても、私が生まれる5年前に亡くなってますから、河合肝油ドロップの製造元は、子供の私にとっては、どういう関係なのか気にもならない遠い存在でした。

その、私にとって、なんだかぼんやりとした会社から、肝油ドロップが送られてくる。
たぶん、戦後の栄養不足時代特有の心遣いだったんでしょう。

この、お心遣いが迷惑であった。
ヘンな味だったんです。

肝油ドロップの缶が届くたびがっかりしたバチあたりな私であった。

さて、私にとって謎の製造元はどうなってるのかネットで調べたら、立派な会社なのでうれしかったです。

もうひとつ、何かをもらってがっかりしたのは乳歯が抜けたときです。
歯がぐらぐらするので歯医者さんで抜いてもらった。

帰りに先生がにこにこと笑いながら、ちり紙に包んだ何かを差し出して、「はい、おみやげ」と言ったんです。

物のない時代のことですから、何が入ってるのか大喜びで開けたら、私の歯だったんです。

我が人生最大のがっかりでした。
未だにときどき先生の笑顔を思い出して腹が立ちます。