餅は餅屋。
なんでもそうだと思うんですけど、どうして「餅」なんでしょうか。
専門家にまかせなさい、業者に頼みなさい、ということですね。
『レオナルドと最後の晩餐』という本を読んでます。
何百年前、画家とか芸術家とかいなかった。
看板屋がいた。
レオナルド・ダヴィンチもミケランジェロも看板屋のオヤジだった。
と思います。
霊感に打たれて描きたいものを描く!てなことはなかった。
と思います。
注文を受けて制作した。
教科書に出てくるような有名な画家は、当時たいへん繁盛した看板屋のオヤジだった。
腕のいい職人を使って、殺到する注文をこなした。
注文書にはいろいろ細かいことまで書いてあったようです。
「イエスとマリアの顔は、職人にまかせず親方が自分で描くこと」
こういう契約は普通だったようです。
しかし、レオナルド・ダヴィンチの修業時代、親方のヴェロッキオより上手だったというのも有名な話ですから、ややこしい。
ルーベンスは、受注に際して、「この仕事は、ウチの一番弟子にやらせます」と書いたりしてます。
『レオナルドと最後の晩餐』では、「絵具の調合も親方が行うこと」という条文が紹介してある。
当時、絵具も「秘密兵器」だったんですね。
万有の天才、凝り性のダヴィンチのことだから、絵具も自分で調合したんだろうと思いきや、一流の絵の具屋さんに注文してたようです。
いや、絵具屋さんなんかない。
絵具作りで有名な修道院があったんです。
そこに注文した。
ミケランジェロもラファエロも、同じ修道院に注文してたというんですから、超一流です。
売れまくったでしょうね。
少々高くても買いますよ。
私なら買う!
即買う!
ゼッタイ買う!
さて、「最後の晩餐」は壁画です。
修道院の食堂の壁に描いた。
壁の上の方に描いた。
足場が必要です。
大工に作らせる、というのは素人考えです。
餅は餅屋、足場は足場屋。
当時、建築家で、足場で有名な人がいたそうです。
どんな人じゃ?
どんな人か知らんけど、足場で有名だった。
現場によってちがいますから、まあ、いろいろ考えて設計したんでしょう。
「昇降機」までついていたそうです。
どれくらい有名だったかというと、ミケランジェロやラファエロも、この人の足場を使った。
う〜ん、すごい足場だったんでしょうね。
私も・・・いらんな。