今日は人物画教室。
88歳の先生が一番元気です。
元気、というのじゃないかな。
一番気合が入ってる。
5月に体調を崩して入院して、すぐ復帰です。
生きてること、絵を描くこと、絵の指導をすることが分けられないんですね。
三位一体というか、まあ、なみの人間には理解できない境地ですよ。
今日も精力的に指導されました。
「なんべん言うてもわかってもらえませんな」とおっしゃることもありますが、それでも、投げず諦めず、懇切丁寧な指導で、申し訳ないくらいのもんです。
私の絵を見て、「う〜ん・・・足元が頼りないですなあ。まず足元をきちっと決めなあきません。ダヴィンチ・・・ミケランジェロ・・・もう一人いましたなあ・・・若手の・・・」
「ラファエロですか」
「そうそう!ラファエロ。ラファエロの「アテネの学堂」のデッサンなんか見てみなはれ・・・」
と言いながら、先生がスイスイと接地面にに線を入れただけで、大地に立ってる感じが出るのが不思議ですね。
大事なことなんでしょうが、なんべん言われても身につきません。
今日のモデルさんは、三度目か四度目の人です。
私もこの人物画教室で五年目なんで、同じモデルさんに何度かあたってます。
このモデルさんは、いい印象がない。
うまく描けなかった記憶しかないんです。
モデルさんに罪はない、とはいうものの感じ悪い。
はっきりおぼえてるのは、このモデルさんがソファに足を投げ出して座ってるポーズです。
私に向かってまっすぐに足を投げ出してる姿を描いた。
つまり、足の裏を描いたんです。
足の裏の向こうに彼女の顔がある。
描きにくかった。
描きそこなった。
屈辱的であった。
今回は、パンツルックでスラリと立ちポーズです。
前回のリベンジには絶好のチャンスである。
くそ〜!今度こそ!と私が復讐心に燃えて見つめていることを知らぬが仏のモデルさんであった。