若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

バレリーナを描く

きのうは人物画教室。

バレリーナを描く」、といいたいとこですが、「バレーの衣装を着たモデルさんを描く」、というのが正しいでしょう。

この教室に通って5年、バレー衣装を描くのは3度目です。
「油絵人物画」で、「バレー衣装」というのは、「定番」なんですかね。

バレーの衣装をつけたモデルさんが現れると、先生はニコニコと、「寒いことおまへんか?だいじょうぶでっか?」

88歳の先生はいつもやさしいです。
きのうも、ポーズが終わるたびに、「寒いことおまへんか?」、「足、だいじょうぶですか?」と声をかけてました。

バレー衣装とか民族衣装とかの「特別編」以外は、「普段着」ということになるんですが、モデルさんが着てきたままの服を描くことはありません。
「普段着」から「普段着」に着替えるんです。

いつも不思議に思うんですが、モデルさんが用意してくる「モデル用の服」より、モデルさんが着てきた「通勤用」のほうがいい。
教室の皆さんの意見も同じです。

一度だけモデルさんにお願いして、「通勤着」のままで描いたことがあります。

さて、きのうのバレー衣装ですが、終わってモデルさんが通勤着に着替えてあいさつに現れたとき、驚きましたね。

バツである!

中近東、アフリカ、日本まぜこぜ風?
どうなってるんじゃ?という服装であった。

バレー衣装よりずっと絵になると思いました。

「通勤着」と「モデル衣装」、これは「人物画業界」にとって大きな問題なのではなかろうか。
戦前、あるいは戦争直後のモデルさんは、通勤着はもんぺか国防服、それで上等のモデル衣装に着替えたんじゃないでしょうか。

今や通勤着が立派にモデル衣装として通用する時代になっている。
日本の人物画業界よ目を覚ませと言いたい。