朝、家内といちごを食べてて、「最近のいちごはおいしくない」と言ってしまった。
言ってしまってからあわててひざまづいて神の許しを請う私であった。
「鹿之助の十戒」のひとつに、「食べ物をまずいと言ってはならぬ」と言うのがあります。
戒律を破った罪は重い。
あわててひざまづきながらも、「信仰の人」であると同時に「理性の人」でもある私は考えた。
「いちごは、まずいと言ってもいいんじゃなかろうか」
マグロを、まずいと言うのは、マグロに対しても造物主に対しても失礼である。
では、養殖マグロは?
養殖マグロは、まずいと言ってもいいかもしれない。
エサについてプロジェクトチームを作って検討したほうがいいんじゃないかとか、水温の管理をもうちょっと考えたらどうかとか、いろいろ言えそうです。
最近のいちごは、単なる「いちご」じゃないんですね。
「あまおう」「さがほのか」「べにほまれ」「あすかルビー」「さちのか」「あきたこまち」「きせのさと」、もうなにがなんだかわからん状態です。
むかしはよかった、むかしのいちごは香りが豊かで・・・あれ?むかしのいちごって、甘い練乳かけて食べてたなあ。
練乳をかけていちごをつぶして食べてた。
いちごを食べてたというより、いちご風味をつけた練乳を食べてたといえるかも知れない。
いちごをそのまま食べるなんて、最近の話ですね。
そのまま食べられるいちごにするために、関係者の長年にわたる努力があったのだ。
関係者の努力に対して敬意を表すべきか、文句を言うべきか、じ〜っとひざまづいて考えてるうちにこむら返りを起こして倒れてしまった。