きのう『青い目の蝶々さん』を見たんですが、「珍映画」です。
進駐軍の兵隊さんが見た日本、という感じに近いかな。
「偏見」というのじゃなくて「美しき誤解」というか「楽しき誤解」に満ちています。
いや、アメリカ映画だから「誤解してるふりをして自分も楽しんで客も楽しませる戦略」かもしれない。
「誤解」というのは「理解」の一種類だといったほうがいかもしれない。
いわゆる「理解」というのは「誤解」のことであるといった方がいいかもしれない。
ごちゃごちゃ考えない方がいいかもしれない。
映画のなかで大相撲を見物する場面があります。
相撲を取ってるのは本物のお相撲さんだと思います。
しかし、相撲はちょっとヘンです。
まちがってるとはいえない。
押したり投げたり。
でもなんかヘン。
大相撲の人は「指導、監修」しなかったんでしょうか。
「指導、監修」したけどアメリカ人にとってはヘンな方が相撲らしかったのかな。
一番ヘンなのは土俵に投げ飛ばされたときの音です。
なんちゅうか、土俵じゃなくてプロレスのマットに倒れるような音がするんです。
映画に音を入れる係の人が相撲を知らなかったんでしょう。
相撲を取ったのは知らない力士でしたが、取り終えて花道を戻る力士の顔に見覚えがあった。
この場面もヘンなのは、花道を戻ってくる力士が客とぺちゃくちゃしゃべるんです。
その客とぺちゃくちゃしゃべる力士が誰かとしばし考えたんですが、「出羽錦」でした。
子供のころ相撲は熱心に見てました。
出羽錦は「楽しいお相撲さん」という記憶がありました。
ネットで調べたら、この映画に出たことは書いてないけど、引退後テレビのバラエティ番組やドラマにも出たようです。
この映画の時は現役力士ですが「才能」を買われたんでしょう。
わが魁皇に抜かれるまで幕内在位最長記録の保持者だったそうです。
こんなところで出羽錦に会えるとは感慨無量である。