若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

『ジェインおばさんの姪たちの夏休み』はアメリカン

キンドル無料本を読み終えました。

オズの魔法使い』の作者が書いた、たぶんミドルティーン向けの本です。

『ジェインおばさんの姪たちシリーズ』は明治時代のアメリカで人気があったようで何冊も出てます。

『姪たちの夏休み』はシリーズ何作目かで、ジェインおばさんは出てきません。

おばさんの兄弟のジョンおじさんが出てくる。

この人は億万長者で、子供がないのでこの人の遺産は3人の姪たちがもらうことになる。

この設定がいかにもアメリカンだと思います。

で、ジョンおじさんは、莫大な遺産を受け継ぐ姪たちにしっかりした大人になってもらいたいと思ってる。

で、姪たちが失敗するのをあたたかく見守る。

どうせ失敗するからやめなさいとは言わない。

自分でやりたいと思う気持ちが大切なんで、失敗しても失敗から学べばいいと思ってる。

失敗から学ぶために1億や2億使ってやるネウチがあると思ってる。

アメリカンです。

恋あり冒険あり。

若い女性が銃で凶暴な男を撃ち倒すのもアメリカンです。

無知無教養な田舎者が出てくるし粗野粗暴な外国人労働者が出てくるし悪徳上院議員候補が出てくるのもアメリカンだと思いました。

はじめに謎の放浪者が出てくるんですが、記憶をなくしてて正体不明なんです。

で、この若者がいったい何者かというのがこの話のお楽しみの一つです。

最後にわかるんですが、なんと、ニューヨークの社交界の億万長者のバカ息子たちを相手のいかさまカード師だったというんです。

アメリカンです。

強引なハッピーエンドもアメリカンで、まあ楽しく読めました。

作者は、ベストセラー作家として稼ぎまくったけど、実生活でも失敗を恐れずなんにでも手を出して、何度失敗しても懲りずあれこれ手を出しまくってすってんてんになって、ついに『オズの魔法使い』の著作権まで手放すという悲惨なことになったようで、徹底的にアメリカンです。