21歳の億万長者ケネス・フォーブスが景観保護に燃えて選挙戦に出馬する話です。
とにかく買収作戦がすごい。
カネをばらまいて買収しまくったあげく、なんと、投票当日にもあちこちの投票所内に「ケネス・フォーブス」の横断幕を掲げたブースを設置して、投票に来た人にコーヒーをごちそうするんです。
そんなこと許されてたんでしょうか。
で、投票に来た人がコーヒーを飲みながら「どうせならコーヒーでも飲ませてくれる方に投票するよな」とか言うんです。
まあ他愛もない小説でした。
日本語なら読みだしてすぐやめてます。
私の英語力では、読んでる最中には「他愛ない小説だ」と判断できない。
とりあえずいっしょうけんめい英語を読んでる。
読み終わってから「なんか他愛ない小説だったなあ」とぼんやり感じる。
困ったもんである。
1868年、オルコット女史の『若草物語』が発売と同時にベストセラーになった。
出版史上における『若草物語』の功績は、「少女小説」と言うジャンルがあることを知らせたことだそうです。
そこを狙ってボームの「ジェインおばさんの姪たちシリーズ」が発売されて狙い通り大当たりになった。
出版社からの作者ボームへの依頼では「『若草物語』みたいな本を書いてください。ただし、あれほどちゃんとしたものでなく、女の子が喜びそうな他愛もないお話でよろしい」ということだった。
先に読んだ「夏休み」もそうだけど、これも出だしはまともなんです。
ケネス・フォーブスは政治に何の関心もなかった。
出馬にあたって顧問弁護士から共和党から出馬するようすすめられて質問するんです。
「どうちがうとかどっちが正しいとか言うんじゃないんですよ。どっちの党も国のことを真剣に考えてるんです。電気でたとえれば、正極と陰極ですね。両方あって電気が流れるように、二つの党があって政治がまともに動くんです」
うまいこと言うなあと感心してたらカネをばらまきはじめるのでかっくんとなる。
あと、シリーズの二冊読んだだけですが、二冊とも記憶喪失者が出てくるんです。
十冊シリーズの二冊が記憶喪失者が大きな色どりというのはちょっとどうかと思います。
大ヒットしたシリーズですがすぐに忘れられて、今また見直されてるらしいです。
見直すネウチあるかな。