若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

『バファロー大隊』

録画してあった映画を見ました。

ジョン・フォード監督の西部劇です。

見ててこれほど頭がこんがらかった映画もないです。

主役は白人騎兵隊中尉、黒人騎兵隊軍曹、白人ベッピンさんの三人です。

 

黒人騎兵隊軍曹が殺人事件の犯人にされそうなので逃亡する。

白人騎兵隊中尉が捜索隊を率いて追跡する。

逮捕して基地に連れて帰って裁判をして軍曹の身の潔白が証明される。

白人騎兵隊中尉と白人ベッピンさんがなぜかアップでチュウしたところでめでたくTHE END。

 

単純な話です。

ところが、これと別にというか、付録というか、お話があるんです。

白人ベッピンさんと白人中尉が夜汽車で知り合う。

そこに黒人軍曹も登場する。

 

こっちも単純な話なんですが、この話と先の話が交わらないと思うんです。

この三人にはまったく別の時間が流れてるとしか思えない。

SF的西部劇です。

 

わけが分からんのでメモを取りながらもう一度見たんですがやっぱりわからない。

二度見るような映画じゃないですよ。

でもあんまり気持ち悪いから二回見たのにわけわからん。

 

で、アマゾンの評を見たらいい評価です。

アメリカ、イギリスのアマゾンでもいい評価です。

アメリカで、映画のあらさがしをしてるサイトがあるんですが、そこでもそのことはとりあげてない。

「この時代の騎兵隊のサーベルとちがう」とか「出てくるドイツ人の医者が使うドイツ語がまちがってる」とかはとりあげてる。

 

私のアタマがおかしいのかもしれない。

 

しかし、ジョン・フォードという人はヘンな人だと思います。

この映画は黒人差別を扱ってます。

差別される苦しみ、差別する醜さ描いてます。

出てくる黒人は好意的に描かれてます。

ところが、出てくるインディアンは野蛮な殺人鬼です。

白人をむごたらしく殺しまくって騎兵隊に追われて逃げていく。

なんなんですかこれ。

「今回は黒人差別反対で行こう。インディアンには泣いてもらおう」ということでしょうか。

前にもこの監督の「良心的作品みたいだけどなんかヘン」という映画がありました。

ジョン・フォードはいい人なんだけどハリウッドの監督として娯楽映画を作らねばならん!という気合でこけるのであろうか。

 

この映画は見るネウチないです。

二回見た私がいうのだからまちがいない。