アメリカの政治学者アンドリュー・ベースビッチ『幻想の時代』を読んでます。
著者によれば大統領はじめアメリカの立派な人たちは第二次大戦後は終始一貫共産主義と闘うことが一番大事だと考えていた。
軍備の面でソ連に負けてるから軍備増強と言ったりアメリカの軍備は最強だからそれを維持するため増強と言ったりとにかくなんでもいいから軍備増強なのであった。
ケネディは大統領選挙戦ではソ連にミサイルで負けてるとあおり、大統領になると共産主義との闘いに勝つには国民の自己犠牲が必要だとあおった。
「自由を守り抜くためにはどのような犠牲もいとわずいかなる重荷にも耐えるのがアメリカ国民に課せられた義務なのである」
こういう受け狙い丸出しの雄弁大会風の大演説を連発した。
著者にとっては意外なことに、腹を抱えて笑い出す人は少なくて神妙に聞き入れる人が多かった。
高校生だった私も感激したほうです。
「国が何をしてくれるか問うよりも、国に何ができるかを問うてほしい」
カッコいいと思いました。
そんな話を家内にしたら、「その歌知ってる」というんです。
思い出した。
ケネディの演説に伴奏やコーラスをつけた曲がラジオでよく流れた。
うまいこと曲にするもんだと感心しました。
「ケネディと歌おう」というLPが出てたんです。
レコードにして売ろうという商才にも感心しました。
当時アメリカで人気のテレビ番組で「ミッチと歌おう」というのがあって、それにあやかったタイトルです。
日本でも放映してました。
曲のごく一部をおぼえてます。
「レッツビギンアニュー」とか「プログレスプログレス」とか何曲かありました。
いかにもケネディらしい歌詞です、というより演説そのままなんでまともにケネディです。
美術室で「♪プログレスプログレス」と歌いながら描いてたらSくんに「えらい気合入ってるやん」と笑われたことを思い出した。
う~ん、いつ何を思い出すかわからんもんである。