行ったことないので私にはロンドンの思い出なんかありません。
イギリスのジャーナリスト、バーナード・レヴィンの思い出です。
ロンドン生まれのロンドン育ち。
この人は1928年生まれですから思い出のロンドンは昭和のはじめのロンドンです。
忙しそうに行きかう人々、霧、煙突の煙。
こういうのは想像がつきます。
ロンドンに静けさはなかったというんですが、市電の音、大道芸人の手回しオルガンの音なんかはいい感じだと思います。
物売りの声がうるさかった。
新聞を売る少年たち、石炭配達、くず屋の声は想像がつくけど、「猫の餌用の馬肉売りの叫び声」となるとわけわからん。
「イギリスファシスト協会」の演説がうるさいなと思ってたら、そのうち空襲警報、高射砲、爆撃ととんでもないことになった。
バーナード少年の心に浮かぶ光景の一つが馬と「馬の水飲み場」。
「馬の水飲み場」とは何かネットで調べました。
ロンドンの至る所にこういうのが設置されてた。
馬用のガソリンスタンドみたいなもんでしょうか。
いかに馬が多かったかということですね。
ネットの写真を見ると石に刻んである言葉もいろいろです。
「すべての動物に慈悲の心を。ジャック・ジョーンズ(1810~1885)をしのんで」というようなのがあって供養のために設置された例もあるようです。
バーナード・レヴィンは「私は町の子である」と宣言してます。
静かな田園より都会が好き。
美しい都会が好きだし美しくなくても都会が好き。
例外もある。
モスクワは好きになれない。
リバプールもダメだし東京はもっとダメ。
東京のどこが気に入らんのかと思ったら「弾丸列車」だそうです。
新幹線が理由で嫌われては東京が気の毒なような気がします。
それと世界中の「歩行者天国」が大嫌い。
業者がガラクタを売ってるだけだ!
地球上の都会も田舎も悪くなる一方だと怒ってます。