朝日新聞訃報欄に「若林清造さん」と言う名前を見てなんとなく知ってる名前だと思いました。
「元時事新報社長」とあったので若林君だとわかりました。
高校でいっしょだったんですが私にとって「高校」は「美術部」だったので、美術部員以外で親しい人は少ないです。
若林君も親しい人ではなかったんですが、すぐ顔が浮かびます。
もしゃもしゃの髪の毛、いつもニコニコしたほんわかタイプの人。
親しくもないのになぜすぐ顔が浮かぶかと言うとたぶん1年から3年まで同じクラスだったからだと思います。
彼だけです。
10年か20年前の同窓会で若林君を見かけたんですが時事新報の専務だったか社長だったかと聞いてびっくりしました。
もしゃもしゃのにこにこで、えらくなる人には見えなかった。
へ~、と思ってたら相変わらずもしゃもしゃでにこにこの彼が近づいて来た。
もしゃもしゃにこにこと「キミには感謝してるんや」と言ったので何のことかと思いました。
高校3年の時私が彼にウイリアム・アイリッシュの推理小説『幻の女』を貸したんだそうです。
それで推理小説の面白さを知っていろいろ読んで楽しんだので私に感謝してるというんです。
ぜんぜん記憶にありません。
特に親しくはなかったと思うんですが『幻の女』を貸した?
青春の謎である。