熊田凡子著『日本におけるキリスト教保育思想の継承』という本を読みました。
伯母、立花富が取り上げられてたからです。
第三章が「キリスト教主義幼稚園における自由教育の発展:立花富の実践と展開」というもので、保育者、教育者としての伯母を高く評価していただいていてうれしかったです。
第一章は「日本の幼児教育の源流におけるキリスト教教育の役割」です。
日本の幼児教育の源流とはなにか。
1859年、日米通商条約締結の1年後、プロテスタントキリスト教の伝道が開始された。
早い!
伝道も早かったけど商売も早かった。
西洋の男がどっとやって来た。
で、いろいろあって「混血児」がたくさんできた。
差別され見捨てられ悲惨な状況だった。
この子たちを何とかしなければ!と宣教師が本国アメリカの教会に訴えた。
それにこたえて3人の女性宣教師が派遣されて養護施設「アメリカンホーム」を作って混血児たちを育てた。
実の母にも劣らぬ愛情ときめ細やかな教育に感激した日本人たちが子供を預けるようになった。
それが日本における幼児教育の始まりだそうです。
この「アメリカンホーム」に感激した日本人の中に関信三と言う男がいた。
この男は僧侶だったんです。
当時の仏教界はキリスト教の動きを警戒していて、関信三は仏教界がキリスト教の動向を探るために送り込んだスパイだった。
で、スパイとして活動してるうちにアメリカンホームに出入りするようになって、その理念と実践に心から感激してしまった。
で、なりすますのをやめてほんとのクリスチャンになってしまった。
クリスチャンになってしまったばかりではないんです。
なんと、東京女子師範学校付属幼稚園設立に携わり、園長になってるんです。
キリスト教がすごいのか仏教がすごいのか幼稚園がすごいのかなんかようわからんけどすごいです。