若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

二重唱

てっちゃんとママが来ました。

8ヶ月になろうとするてっちゃんは人間未満的摩訶不思議な魅力満開です。

 

声がしっかり出てきました。

いい声です。

声になる前の声というか、「あ~~~っ」というやつです。

 

動きといっしょで自然発生的です。

てっちゃんが手足を動かしてるんじゃなくて手足が勝手に動いてる。

てっちゃんが声を出してるんじゃなくて声が勝手に出てくる。

と言ってコントロール不能という感じじゃない。

微妙な状況です。

語りか歌かも微妙。

 

てっちゃんがママに向かって「あ~~~~っ!」と発声。

ママが唱和。

おお!

完全にハモッてる。

 

ママの声を聞いたてっちゃんがまた「あ~~~~っ!」と発声。

かぶせてママも「あ~~~~っ!」

 

二重唱です。

混成二重唱。

いや、てっちゃんは男だけど声変わりはまだだから混成とは言わんのかな。

 

終わるとまたてっちゃんがママを見ながら「あ~~~っ!」

ママの発声を促してます。

てっちゃんがリードしてます。

 

何度も何度も繰り返す。

ママの話では家ではこれほど繰り返さないそうです。

おじいちゃんおばあちゃんというお客がいるからというんですがそうかな。

それではてっちゃんが芸人みたい。

芸というより神事、奉納御神楽と取りたい。

てっちゃんは天上界と地上界をつなぐ神職的存在である。

 

神職とはいえ8ヶ月、何度か繰り返すうち「あ~~~~っ!」が「あ~~~~むにゃふにゃくちゃくちゃ!」とへんてこになる。

へんてこになってぼうぜんとしてやめる。

気を取り直してまた始める。

 

何度か「あ~~~っ!」と言ってまた「あ~~~~ふにゃくにゃぎやあ!」となる。

変化をつけようとしてるんじゃない。

変化してしまう。

いや、ソナタ形式でとか思ってるのかもしれない。

ちょっと考えさせてください。

 

何度も繰り返されるてっちゃんとママの二重唱に感動しました。

昔買ったクラシックのレコードの解説に「この天上的響きに涙せぬものは人間とは言えぬであろう」と書いてあったけどまさにそれです。

 

家内は「これが二重唱の始まり」というんですがちがいますよ。

これが二重唱の行きつく先、究極の二重唱だ!

 

世の声楽家諸君。

キミたちが目指すべきはこれだ。

先は長いぞ修行に励め。