ズボンを買いに行きました。
いつ頃からかズボンのことをパンツと言うようになった。
私にとって「パンツ」は下着なので最初は非常な違和感があった。
だいぶ耳には慣れましたが自分で言うときはズボンです。
自分で着るものを自分で買うようになったのは仕事をやめてからです。
結婚する前は母が買ってきたものを着てました。
結婚してからは家内が買ってきたものを着てた。
奈良に引っ越してからのことですが、家内がいっしょに来るように言うようになった。
「合わせて見ないとわからない」と言うんです。
ついていくのはがまんできるけど一軒ですまないのが困る。
二軒はなんとかがまんできるけど三軒は勘弁してほしい。
私は家内が三軒目に行こうというのに腹が立ったし家内は私が三軒目に行かないのに腹を立ててた。
で、仕事をやめた時家内に「これからは自分で着るものは自分で買って!」と宣言された。
離婚宣告にも等しい衝撃であった。
名案を思い付いた。
「お店の人に選んでもらえばいい」
最初に自分で買ったのはコートです。
お店の人に言いました。
「私に合うものを選んでください。何着か持ってきてどれにしますかと聞かないでください。」
以来それで通してます。
お店の人はだいたい「これはちょっとハデ!」と思うのをすすめます。
少々ハデだと思っても言うとおりにしてます。
この十五年の間に断ったのは一回だけ。
黒い革のパンツをすすめられたときです。
きのうは二回目のお断りでした。
白い細いパンツ。
見た瞬間細すぎると思いました。
それでもお店の人(40代と思える女性)が強くすすめるのではいてみたらはき心地が気持ち悪い。
伸縮性素材と言うんですが足にまとわりつく感じでパッチをはいてるみたい。
似合うというんです。
体型的にはOKかもしれません。
学生時代とウエストは変わらず、体重は2キロ増えて身長は2センチ縮んでます。
体型的にはいいかもしれんがこの年でパッチみたいな白いズボンはけるか?
「いいですよ~!かっこいいです!」
「・・・あなたねえ、自分のお父さんにこれすすめる?」
「・・・」
謹んでお断りしました。