きのう書いたステージ衣装の写真があったと思って探したらありました。
ヤマハの「ポップ!ステップ!ライブ!」というイベントでした。
「そういえばそんなことがあったなあ」という30年前の話です。
左がベースの高校生、右がギターの社会人。
私の衣装は先生から借りたんですが若者二人は教室からの1万円で古着屋で買ったジャケットです。「ドラムは見えないから」という先生の判断でドラムの大学生は普段着でした。
かっこよく弾いてるように見えますが弾いてないんです。
最初の練習が終わった時先生が「歌とギターの両方はムリみたいですね。ギターは持ってるだけにしましょう」と言われたんです。
迅速賢明な決断だったと思います。
先生の振付指導も厳しくてハデに動けと言われた。
動きも練習したんですがギターの若者は「動きながら弾くのはムリです」と早々とギブアップしました。
弾かない私だけ激しくはムリだったけど何とか動いたのがこの写真です。
このイベントはヤマハ音楽教室の生徒が作ったオリジナル曲を生徒がバンドを組んで演奏するというものでした。
習い始めて1年目で発表会に出てステージでバンドで演奏する楽しさを知ったところだった私は無謀にもオリジナル曲を作って応募したら選ばれてしまった。
もちろん私にとって初の作詞作曲でした。
ほかの応募曲を聞いたら私のよりかっこいいのばかりでなぜ私のが選ばれたのか不思議でした。
たぶん私の曲が「若い時バンドを組んでた4人組が中年になってまたいっしょに始める」という内容だったのでヤマハの営業方針と合ったんでしょう。
実に立派な会場でした。
フェスティバルホールなどに出るミュージシャンが本番そっくりの練習をするための練習用スタジオだそうです。
私たち出場者の演奏をテレビ番組みたいに録画してくれてビデオをくれるというのがごほうびでした。
出番前にほかのバンドの演奏を見てたら、強烈なライトが激しく交錯するはテレビカメラは動き回るはスモークはたくは、もうむちゃくちゃで私たち4人は誰いうとなく「ぼくたち、あそこでやるんですか?」
ぼうぜんとしてるうちに出番が来たと思ったら私たちのバンド名が叫ばれた。
「オールドタイマーズロックンロールバンド!」
ギターの若者がイントロを弾きだしたので「やらんとしゃーない」という感じでした。
ライトは当たるはテレビカメラは寄ってくるはスモークで周囲がかすむはもうろうとするうち終わりました。
楽屋に倒れこんだ4人は誰いうとなく「こんなこと二度とごめんですね」
1時間ほどすると誰いうとなく「またやりたいですね」
先生が笑って「一度ステージでライトを浴びたら病みつきですよ」