私は、昔思ったことがある。日本の外交は藤山寛美さんに任せればよいのではないか、どんな相手も適当に丸め込んでしまうんじゃないか。
北朝鮮やイラク相手には、きのう紹介したバレエの先生なんかどうでしょう。
竹刀片手にピョンヤンに乗り込んでもらう。偉大な将軍様と直談判。
「こっら〜！なにがテポドンじゃ！」バッシーン！
「テポドン作ってるヒマあったら、天丼でも作ったれよ！」バッシーン！
「みんな腹減らしてるんとちゃうんか！」バッシーン！
「なんじゃこの頭は？パーマかけとるんか！？電力不足とちゃうんか？」バッシーン！
「なにぃ！？天パーです？ホンマか？」ブチブチブチッ！
「ほんまや。天パーやがな」
将軍様、半泣き。
「バクダッド行きの飛行機出せ！ないことないやろ！出したらんかい！」
バッシーン！
将軍様、泣く泣くバクダッド行き直行便を手配。
バクダッドにて、フ大統領と談判。
「こっらー！おっさん！大漁でよかったな！ちがうわ、大量破壊兵器、どこに隠しとるんじゃ！」
バッシーン！
「何じゃこのえらそうなヒゲは？付けヒゲか？なにぃ？本物です？ホンマかー！？」ベリベリベリッ！
「本物やがな。何を泣いとるんや！サロンパスに墨塗って貼っといたら分かれへんがな！」ぺた。
「なにぃー！おかしい！？おかしけりゃはがせ！」ベリベリベリッ！
「泣くな！」バッシーン！
引きちぎったフ大統領のヒゲと、むしりとった将軍様の天パーを手土産にホワイトハウスに直行。
大統領執務室オーバルルームのドアを竹刀でついて開ける。
「こっらー！ブッシュマン！ええもん持って来たったぞ！」バッシーン！
「Ｗ、Ｗ、Ｗait ａ minute.」
「じゃかましー！英語、わからん！副音声、どうやったら出るんじゃ！」
ブ大統領の鼻を押したり、耳を引っ張ったりする。
「Ｈ、Ｈ、Ｈelp！Ｈelp！」
驚いて、パウエル国務長官とライス補佐官が駆けつける。
「なんじゃ、この女！？気の強そーな女やな〜」
「あんたに言われたないわ」
「じゃかましー！二人も出てきて、なんじゃ！こっちも呼ぶで！真紀子と清美とムネオ呼ぶで！日本人、みんなおとなしー思たらおおまちがいやぞ！」
バッシーン！
会社の近くの神社で、春日野部屋の稽古が始まった。いよいよ春場所である。
