若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

鹿から見た奈良市会議員選挙

今日の朝日新聞朝刊の記事。

奈良公園内の七ヶ所に、市議選用の公設掲示板が設置されている。
その掲示板に貼ってある候補者のポスターが、最近、連続して10枚ほど破り捨てられる事件が起こり、奈良県警では、悪質な選挙妨害事件と見て、警戒パトロールに当たっていた。
そして、昨日、猿沢の池付近を警戒パトロール中の警官が、鹿が選挙ポスターを破っている現場を発見、公職選挙法違反の疑いで現行犯逮捕したとのことである。

鹿逮捕の知らせを受けた私は、早速奈良県警に出向き、「天然記念物特例による不逮捕特権」に基づき、即時釈放するよう要求し、認められた。

私は、このような事件がおきることを、かねてより心配していた。
鹿たちが不満を募らせていたからである。
最近の奈良市の財政状況の悪化に伴い、鹿たちに対する補助金などが減額され、鹿たちの生活状況は悪化している。

これに対して、鹿たちは、一方的な補助金減額は到底認められないと抗議していた。財政悪化のしわ寄せが、物言わぬ自分たちに来ている、「鹿寄せ」は良いが「しわよせ」は困るというのである。

鹿たちは、市議会が、自分たち鹿を、不労所得者のように考えていることに怒りを表明してきた。

鹿たちの言い分は、
?自分たちも奈良市の観光収入に一定の貢献をしているのであり、それに対する評価をはっきりさせて欲しい。
?その貢献度評価にしたがって、市当局からの「補助金」という恩恵的付与でなく、市職員に準じた給与の支払を要求する。
この二点である。

この二点は、先日若草山で開かれた、奈良鹿会議臨時総会において、総会決議として全員一致で採択され、議長を務めた私が、奈良市議会にその旨申し入れたが、受け取りを拒否された。
そして、鹿たちの怒りに火をつけたのが、「たまちゃん」に対する住民票交付であった。最近来たばかりの「たまちゃん」に住民票が交付されるなら、何百年来住みついている自分たちは、選挙権を要求しようという動きが、若手を中心に出てきたのも当然であろう。

私も、選挙権要求は、正当かつ当然のこととして、これを支持したい。次回の市議会選挙には、鹿代表として私を推す動きが急速に表面化している。

そんな中で起きた今回の事件である。
これを、一部過激派の行動と軽視せず、奈良市民として、鹿問題を考えるきっかけとしていただければ幸いである。