若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

「サイレントジェラシー」、謹んでご辞退

11月の発表会で地獄の狂獣K原君が歌いたいという、Xジャパンの「サイレントジェラシー」は私にはとても弾けないことが判明したので、謹んでご辞退申し上げることにした。

問題は、尊師に辞退を認めてもらえるかどうかだ。
尊師の辞書に、「弾けない」という言葉はない。
これまで何度か辞退を申し入れて却下されている。

「ま、それなりに弾いてもらえれば・・・。センベー君もついていることですし」

尊師から見れば、私の「弾ける」は弾けるうちには入らないのであって、弾けようが弾けまいが、同じことなのかもしれない。

だから、先週のレッスンで辞退を申し入れる際、「弾けない」という言葉は出さないようにした。
からめ手から攻めよう。
長い曲なので、まずそこを突いた。
以前、発表会で「最近長い曲が多くて時間がかかって困る」と嘆いておられたことがあるのだ。

「先生、この曲長すぎますよ」
「う〜ん・・・8分ですからね〜」
「8分!?長い!長すぎます!」
「どこかカットと思ってるんですが」
「それにこのドラム!たたける人いるんですか」
「う〜ん・・・ドラム科の先生に頼もうかと・・・」
「だいいち、この歌!こんな高い声、K原君、出るんですか」
「う〜ん・・・本人は出てると思ってるようです」
「キーを下げずに?」
「声が1オクターブ下なんです」
「先生!これはムリですよ」
「曲、変えたほうがいいかな」
「イヤ、K原君が歌いたいんでしょうから、ギターをセンベー君とK松君に弾いてもらえば」
「いやいや、せっかくのコンビですから」

コ、コ、コンビ!?
私とK原君がコンビ?
いつから?

意外というか心外というか、予期せぬお言葉であった。
確かに、K原君の歌、私のギターという組み合わせで何度もステージに立った。
私がK原君をサポートすると言うとおこがましいかもしれない。
ヘルプと言うのも気が引ける。
まあ、彼に付き合って弾きましょうという意識であった。

二人が、切っても切れぬ仲のコンビであるとみなされていたとは・・・。
深まり行く秋の気配の中で、しみじみしてしまった。
しかし、この後、私をもっとしみじみさせる事態が待っていようとは、神ならぬこの身には知る由もなかったのであった。