新聞の本の広告。
天外し朗著(「し」は人偏に司)「運命の法則」
私は、学校で習った法則以外の法則を信じない。
学校で習った法則は忘れてしまったから、私が信じている法則はない。
広告を見てうれしかった。
天外さんを「えらい人」と思っていたからだ。
なぜ「えらい人」と思っていたかと言うと、この人がソニーの研究者で、ロボット犬「アイボ」を開発した人だからだ。
その天外さんが、大川隆法みたいな本を書いた。
私は理科系の人にコンプレックスを持っている。
コンプレックスと言うのは「劣等感」のことではない。
「複雑な感情」です。
理科系の人が、私から見てばかばかしいことをすると、飛び上がるほどうれしい。
天外さんは、25年前に運命の法則を発見して人生が変わったそうだ。
この本によって、私の天外さんを見る目も変わった。
昔、ロバート・ペン・ウォレンというアメリカの詩人の本を読んだ。
「詩と民主主義」
著者によれば、詩も民主主義も「self」が基礎になっている。
「self」つまり「自我」か、むつかしいな、と思ったら、彼は、「self」にはギリシャ以来無数の定義があってよくわからん概念だと書いてくれているので安心する。
当時、アメリカで「自分探し」がはやっていた。
幸せな妻が夫に離婚を申し出る。
「どうしたんだ!」
「本当の自分を見つけたいんです」
成績優秀なサラリーマンが、上司に退職を申し出る。
「どうしたんだ!」
「本当の自分を見つけたいんです」
ロバート・ペン・ウォレンは、「本当の自分」は見つけるものではなくて、一生かけて作り上げていくものだと言う。
それも一人でできることではなくて、共同体の中で互いに作り上げていく。
このあたりからはキリスト教の話になるのでよくわからなかった。
しかし、彼の、「人生に四葉のクローバーはない」という言葉には共感した。
「それさえ手に入れればすべてうまくいく」
そういうものがほしいと思って探していると、「法則」が見つかる。
こともある。
よかったですね。
「人間は人間を殺す」
これは「運命の法則」かな。
「汝殺すなかれ」は戒律です。
鹿之助の十戒その一
「汝比較するなかれ」
「最近の『今日はラッキー!』は以前に比べて面白くない」と言うような読み方をしては絶対にだめだということだ。