若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

ブーツ

朝の電車。

珍しく若い女性が二人でおしゃべり。
中学生や高校生が二人でおしゃべり、というのは多い。
お勤めの若い女性が朝の電車でぱったり会うことは少ないようだ。

おじさんが二人でおしゃべりというのも多い。
今朝も、「あー、お久しぶりです」
「どう、元気?」

私と同じ年恰好の二人である。
「今月で最後ですわ」
「ああ、そうやねー。まあ、がんばったんやから、楽さしてもらい」
「はははは」

話の内容から、○○市の職員だ。
定年後の第二の職場で楽をさせてもらえるという、朝からご機嫌な話であった。

ご機嫌な話は聞いていて面白くない。

若い女性の方に戻る。
ブーツの話だ。
こういう話は、一生懸命聞き耳を立てていても頭に入らない。

まあ、とにかく我慢して聞いていた。

「おねえちゃんのブーツの方がいいって言ったら、じゃ、交換しよって」

おお!一生懸命聞いていた甲斐があったと言うものだ。
私は喜び勇んで彼女に言った。

「お嬢さん、それがほんとの、ブーツブーツ交換ですねっ!」
「えーかげんにしなさい!」
「ほんとにねっ!」