若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

テレビ放映はされなかった

鹿せんべい飛ばし大会」は、毎年楽しいことが起きる。

今年驚いたのは、CDを買ってくれた見知らぬ若者に、「師匠」と言われたことだ。ヤマハの誰かの知り合いかと思ったが、そうではなかった。
なんとなくインターネットで面白いのがないか探していて、たまたまここを見つけたそうだ。

東京から来てくれた「シカセン」さんという若者が、ウチの娘と同じ大学の出身と言うのも不思議なご縁であった。
私は、この人を「住所不定無職」、風の向くまま気の向くまま日本タテヨコ十文字の人だと思っていたのだが、「通信関係」のまともな会社に勤めていると聞いて驚いた。

小学生高学年という感じの見たことのあるかわいい女の子が来た。
思い出した。去年私に、「あの声(1オクターブ上げた声)を出すのはどんな練習をするんですか」と聞いた子だ。
お父さんといっしょだった。
お父さんに、「ありがとうございます」とあいさつしたら、「イヤ、聞きに来たわけやないよ」と言われてしまった。

小さな子は、サングラスをかけた私が恐いようだ。
お母さんといっしょに来た幼稚園くらいの男の子が、CDをほしいと言って買ってくれた。
お母さんが、「握手してやってください」というので、握手しようとしたら、泣きそうになって顔をそむけた。

なんと言っても一番感動したのは、私の高校時代の友人O君だ。
彼は、以前から私の芸術活動に興味を持っていて、一度ステージを見たいといっていた。先日問い合わせてきたので、20日の昼ごろと伝えておいた。
昨日メールをくれた。2時半ごろ若草山に行ったそうだ。表彰式も終わって、人影まばらだったと報告してくれた。
O君のこれまでの人生がしのばれる話だ。

歌っていて、家内が遠くにいるのに気づいた。
恥ずかしくて、近くで見ていられなかったそうだ。

昨日、読売テレビでの放映は取りやめになった。
私のステージが放映されると聞いた若草山観光振興会が、それによって来年の来客数が減ることを恐れて、奈良地方裁判所に放映中止の仮処分を申請したのだ。
ビデオテープは押収され、私は身柄を拘束されて奈良拘置所に収監された。
生まれて初めて拘置所で一晩過ごした。

3月とはいえ奈良の夜は冷える。所員を呼んだ。
「こんな薄い布団しかないんですか」
「キミはせんべい布団でよろしー」
「えーかげんにしなさい!」
「ほんとにネッ!」