若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

大人の携帯

銀行で『大人の携帯読本』という本を読んだ。
本と雑誌の中間みたいなものだ。

私は、携帯電話を持っていないが、買うときの参考にしようと言うのではない。
携帯電話について知りたければ、ほとんどの人が持っているのだから、こんなものを読むより聞いた方が早いと思う。

精神科のお医者さんが、「メールの書き方」を指導している。
この人は、人の心を動かしたりするのが専門で、「いいメールの書き方」を、例を挙げて教えてくれている。

「離れて暮らす家族へのメール」
1.悪い例
なかなか連絡してこない息子への父親のメールだ。
「件名:最近どうしてるんだ。
連絡がないので、また遊びほうけてるのじゃないかと皆心配しているぞ。せっかく携帯を持たせてやっているのにつながらないからメールする。父」

件名、内容とも威圧的で良くないそうだ。
私は、息子にメールを入れたことはないが、入れるとしたら、こんなものだろう。
これを読んで、ウチの息子が「威圧的だ」と思うことは絶対ないと断言できる。
オヤジ、また一杯機嫌でふざけたメールよこしたなと思うだけだ。

2.良い例
誕生プレゼントを送ってくれた息子へのメールだ。
「件名:プレゼントありがとう。
思いがけなくお前からあんないい物をもらって喜んでいます。人に配慮できる人間になったことを誇りに思います。母さんがお前にネクタイを送ったようだが、気に入ってくれたかな。父」

私は、こんなメールを息子に入れることは絶対無い。
もし入れたとしたら、息子は、オヤジ、また一杯機嫌でふざけたメールよこしたなと思うだけだ。

このメールのどこがいいのか。
まず、肯定的な件名が読む気を起こさせるそうだ。
そして、「思いがけなく→うれしい」というのは、「ゲイン・ロス効果」と言って、人をいい気分にさせるそうだ。
「人に配慮できる人間になって誇りに思う」というのも、「ゲイン・ロス効果」らしい。
なんかよくわからんが、このお医者さんは「ゲイン・ロス効果」を大変買っている。おすすめなのである。
人間の心に「きく」のでしょうなー。

覚えておこう。
「思いがけず→うれしいです」と言われたら警戒しなければならん。
「ゲイン・ロス効果」、要注意だ。