若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

逆ピラミッド

朝日新聞に奇妙な写真が出ていた。

四、五階建てのビルだが、上が大きくて下が小さい。ピラミッドを逆さまにして、てっぺんが土にめり込んだようなカタチだ。
資生堂の研修センターである。

資生堂の社長が、日本社会の現状に危機感を抱いて投稿しておられるのだ。
経歴を見ると、神学部出身のクリスチャンだ。

企業は、従来のピラミッド型組織ではいけない、お客様と接する販売部員がトップで、係長がそれを支え、課長が係長を支え、社長が一番下ですべてを支えるというのだ。

その思想を具体化したビルなのか、そんな風に写しただけなのかわからんが、「逆ピラミッド」が、この世にはありえない不思議な奇妙なものだということがよくわかる写真だ。この社長を冷やかしているとしか思えない。

「顧客第一」「奉仕の精神」を説いておられる。
株式会社で、しかも社員何千人何万人で、精神的統一は大変だろう。
宗教法人にした方がいいのではないか

三波春夫さんの、「お客様は神様です」は、「名言」なのか「迷言」なのか、「暴言」「妄言」の類なのか判断に苦しむところだ。
ザウイカル師などの意見を聞いてみたい。
ひょっとすると、暗殺の標的になるような発言かもしれない。

信者こそ神様だ、という宗教はあるのだろうか。
お坊さんや牧師さんなど聖職者が信者をありがたがって拝む。
信者はお賽銭をはずむ。
お客様は神様ですという新興宗教、あるいはインチキ宗教が「会社」なのか。

「お客様」とか「顧客」扱いされたくない。
いかにも「標的」「狙われている!」という感じがするではないか。
「お客様」を「企業内用語辞典」で調べると、「カモ」とか、「金づる」と出ているのではないか。

「お客様」はいいかげんだ。
自分のことを考えたらわかる。
そんないい加減なものを「第一」と考えるのはふつうではない。

「お客様は神様です」と唱える人が、「お客様」になったときは扱いにくい。
自分が徹底的に「ご奉仕」している分、自分も徹底的な「ご奉仕」を要求するからだ。
やはり「お客様はお客様」で「神様は神様」の方がよろしい。