若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

ライブビデオ

丑之助君にとってもらったビデオを見た。

Yさんは、歌はともかくアクションは大変な進歩で、前回はラジオ体操の一番くらいだったが、今回は、三番くらいまであった。
この会場では何度も撮影したことがあるのでわかっていたことだが、ボーカルの立つ位置に照明がない。で、せっかくのアップも顔が真っ黒けだ。まあ、Yさんのアップを見たい人もないだろうから、別にかまわんが。

ベースとキーボードは照明がたっぷりあたる。
ベースのK君は、一月のライブでは、暗闇の中でうごめいている感じだったが、今回はノリノリのプレイ振りがよくうつっていた。
ただ、途中でサングラスをはずしていたのには首をひねった。素顔を見せてお客様サービスなどと勘違いをしては困る。

狭い会場と聞いて一番焦っていたのはキーボードのMさんだ。
数年前、彼女が歌うところを撮影したときから、彼女の癖に気づいていた。客を見るのが恥ずかしいのかこわいのか、上を向いて歌う。ヤマハでよく見かけるタイプだ。
彼女は、天井を見て歌うというより、はるか宇宙を見て歌うという感じだ。客が前にいることを意識したくない!という気持ちがひしひしと伝わってくる。
練習のとき、何度も上を見て歌ってはいけないと注意した。

当日、歌っている彼女を見たら、ニコニコと客席を見て歌っていたので安心した。こっちも人のことどころではないので一瞬確認しただけだった。

ビデオを見て驚いた。
ニコニコしているどころではない。なんと、マイクを客に向けてあおっているではないか!
心配して損した。
女性はこわいですネ。

尊師がビデオ持参でこられたのには驚いた。
となると、あとの三バンドは私が撮影しなければならん。
出番がすんで撮影中の尊師のところに行ってさらに驚いた。
なんと、三脚をイスに乗せて、目いっぱい伸ばして、高さ三メートルくらいから撮影しておられたのである。たしかに低いと客が邪魔になってうつりにくい。しかし、私たちのバンドをはじめ、そこまでして写す値打ちがあるのか?こう聞かれれば、百人が百人、「ない!」と答えるであろう。

こうなると、生徒のためという次元を越えている。
すべて人のためにするではない、自分のためだという菩薩行である。
私が、「先生」と言わず「尊師」とお呼びするのはこういうことがあるからだ。

私も随行の行者として撮影に励んだのであった。