若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

日舞指導

昨日は23日の発表会のためのリハーサルが、ヤマハ難波センターであった。
リハーサルは無事終わった。本番は無事終わらない。私は、呪われた星の下に生まれたのだ。

尊師から、Iさんが宝塚の曲を歌うと聞いて驚いた。宝塚の歌舞伎風レビューのテーマソングを歌って踊るという。
Iさんは、ヤマハには珍しいおとなしくまじめなお嬢さんであるが、発表会ビデオ係の私にとっては困った人だ。歌う時、緊張のあまり眼を閉じる。お目々ぱっちりなのに、初めての発表会ではほとんど眼を閉じていた。歌っているというより祈っている感じだ。

私がやかましく言って、やっと半分ほど眼を開けるようになったところのIさんが宝塚男役!扇子をかざして歌って踊る!尊師の黒魔術の犠牲者がまた一人ふえたようだ。音楽療法というのもあるが、尊師の場合は黒魔術というのが正しい。

Iさんが和服で扇子を持って歌って踊るというだけでも驚きだが、バックでリンダさん、うっちゃん、いずちゃん、Uさんが踊ると聞いてまたびっくり。
ヤマハで彼女達の名前を聞けば泣く子も黙る年齢不詳の猛女じゃなかった美女軍団である。人の後ろでおとなしく踊っているような人たちではないのだ。そういう場面は想像もできない。

彼女達がステージ前面にしゃしゃり出て、恥も外聞もなく踊り狂ううしろで、Iさんが控えめに伏目がちに踊る場面は想像できる。
だいじょうぶか?

さて、まずIさんと、リンダさんとUさんとで練習が始まった。はじめに宝塚のDVDを見る。豪華絢爛である。主役の何とかいう人が実に色っぽく客席に流し目を送りながら歌って踊っている。こ、このマネがIさんにできるのか?
いよいよ音楽にあわせて三人で練習スタート!パッチリしたお目々を見開いて、Iさんは一生懸命宝塚男役のまねをしているつもりなのかもしれんが、私にはIさんがラジオ体操をしているように見えた。

いや、ラジオ体操と言ってはIさんに気の毒だ。
「扇子を持ったラジオ体操」に訂正します。

あまりのことに私は別のスタジオでリハーサル中の尊師のもとに駆けつけた。
「Iさんがラジオ体操をしています」
「いや、手旗信号でしょう」

温厚な尊師にしては実にストレートな言い方であった。ラジオ体操か手旗信号か悩みながら戻った私の目に、さらに驚くべき光景が飛び込んだ。