若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

タイガースは誰のもの2

朝日新聞が1ページを使って、「タイガースは誰のもの」特集。

阪神タイガース私設応援団顧問で大阪学院大学教授の国定浩一さんが熱く語っている。
「子供に夢を与えるスポーツに金をからませるのはよくない」
教授!大丈夫です。
プロ野球に金がからんでることくらい、小学生でも知ってまっせ。
マチュアスポーツに大金がからんでいることも知ってるはずだ。

「ファンはタイガースを無償の愛で支えている」
マザー・テレサもタイガースファンかもしれない。

「甲子園には試合を見に行くのではない。自分が行って勝つという気持ちだ」。「自分の人生まで投影するところが他球団のファンの密着度と全く違う」。「ファンは、着飾ったりメガホンを買ったりと出費を惜しまない」。「昼は一生懸命働いている人が、夜の甲子園では主人公になって『赤星、走れ』と大声で指図する。自分らしさが発揮される場でもあるのだ」

タイガースも大変だ。
ゴム風船を飛ばしたり道頓堀に飛び込んだりするだけでなく、人生や自分らしさまでからませてくる人たちを相手にしていたとは。
村上さんに買ってもらうほうが楽でよろしい。

こうなると、前にも紹介したアメリカの詩人ロバート・ペン・ウオレンの「ファン心理とは、擬似非自我を過剰に満足させた状態である」というわけのわかったようなわからんような言葉が真実味を帯びてくる。

ヤマハで知り合った丑之助君は、その名の通りバファローズファンだ。
普段はおとなしい牛じゃなかった人で、「黒毛和牛ステーキ用霜降り」という感じだが、バファローズの話になると完全に狂牛だ。
良質の霜降り肉を造るのに牛に酒を飲ませるが、丑之助君に飲ませると、眠り牛になって突然ドウと倒れる。狂牛病の症状に似ているが違う。アルコール性眠り牛病だ。

私も近鉄パールズ時代のバファローズを応援していた。
家の近くを近鉄電車が走っていたからだ。当時は八球団で、パールズはいつも五位か六位だった。まだ下があると安心していたら、いつのまにかトンボユニオンズ大映スターズがなくなって、近鉄パールズは万年最下位チームになってしまった。
五位か六位だったのに気づいてみたら最下位になってたというのは、私にとって納得できないことであった。
しかし、理性的であった私は狂牛にならずにすんだ。