若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

整形外科

2月4日に首の激痛に襲われて以来すっきりしない。ややこしい病気の表れではないかと心配である。近所の病院に、木曜には県立病院の専門の先生が来るというので行ってみた。

木曜の夕方は、整形外科の外来だけのようで人は少なかった。
受付に行くと、若い女性職員が私の顔を見るなり、
「股関節外来ですか?」と尋ねた。

なんじゃ。私の顔に、「股関節」とでも書いてあると言うのか。あるいは、私がガニマタで足を引きずって歩いていたとでも?

「首ですよ首!首が痛いんです。この細い首を見てください」
「失礼しました。モジリアニの絵のような首ですわね。おほほ」と言うかと思ったが言わなかった。

先生は、60半ば、赤ひげ風の超ベテランという感じだ。一目で信頼してしまった。
救急車で運ばれたときのお医者さんは、ウチの娘と同じような年の人だった。病院に着いたときはこれで一安心と思ったのであるが、非常に若い先生の顔を見て、ムムッと思ったのも確かだ。大船に乗ったような気にはならなかった。わらにもすがる、と言えば失礼であるが、まあ、わらで作った大船に乗ったような気がした。中年の看護婦さんがいたのが、わらで作った大船の救命ボートのように思えて頼もしかった。

その先生が私の首に注射しようとしたとき、私は看護婦さんと代わってくださいと言いたかった。心配性の家内は、「あ、せ、先生!」とおろおろ声を出して立ち上がった。先生は、「奥さん、心配でしょうが座ってて下さい」と言った。

笑いそうになった。
家内は私を心配してるんじゃなくて先生のウデを心配してたのだ。

昨日の先生は、整形外科一筋!経験豊富!という感じに満ち溢れていた。
もっちゃりとした口調で、「ふんふん、寝られんくらい痛とうなって、吐き気までしたんじゃ、そらあんたも心配になるわな〜。まあ、60年も使こてきたんや、そんなこともあるわ」と言われると、首の痛みがすーっと抜けていくような気がした。

痛み止めの薬、「バンテリン」について聞いてみた。
「効く言う人もあるなー」とニコニコしてはりました。
含蓄のあるお言葉である。
救急の若い先生もありがたいし、こういう先生もありがたいですね。