「危険物取扱者」保安講習に行った。
私は危険物を取り扱っている。
エレキギターやY森さんのことではない。
もう少し危険度の低いものである。
「危険物取扱者」の資格を取ると、三年に一度講習を受けなければならない。
非常によい制度であるともいえるし、無駄な制度であるともいえる。
形式としてはよろしいが、試験があるわけではないし実質的には効果は疑問だ。
日本人は形式を整えるのが好きなのではなかろうか。
昔イギリスで運転免許をとった人の話を読んだ。
町の小さな事務所が教習所で、いきなり路上運転。
免許試験の視力検査は、「ハイ、あそこに止まってる車のナンバーは?」だったそうだ。
実質的である。
団体を作るのも好きそうだ。
無数の団体が日本国を形成している。
昨日講習のあったビルにもいろんな団体が事務所を構えていた。
「大阪王冠キャップ工業会」というのがあった。
「テキサス王冠キャップ工業会」とか「ドレスデン王冠キャップ工業会」というのもあるのだろうか。
講習でチラシを渡された。
「危険物取扱者」の資格試験のための「受験準備講習」の案内だ。
「受験準備講習」を受ける人を紹介したら図書カードをくれるそうだ。
「民営化」の影響で「受講料」をかせがなくてはいけないのだろうか。
受講者の合格率は非常に高いと書いてある。
平成17年に受講して合格した人からの喜びのはがきのコピーが出ている。
「合格できました。講師の先生のおかげです」と書いてある。
いかがわしい団体ではないのに、なんだかいかがわしい雰囲気がただよう。
「正月ももうすぐです。良い新年を迎へてください」
?
「迎へてください」
この人は戦前の教育を受けた人のようだ。
75歳以上と思える。
老後の趣味で資格試験を受けている人なのだろう。
資格を取るのはいいけれど、危険物を取り扱うのはやめてほしい。