若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

モーツァルトの愛した響き

朝日新聞朝刊。
ポール・モーリア氏死去」
「恋は水色」などで有名な人であるが、「69年から98年まで、日韓両国で計1200回の演奏会をこなした」?
日本と韓国だけの人だったのか。

同じく朝日朝刊。
「観光都市奈良、宿泊客は苦戦」

奈良の旅館とホテルの客室数は日本で最少で、奈良で宿泊してくれる客は少ない。夜の賑やかさでは大阪や京都に負けるので、奈良県では旅行会社などに「朝」を売り込んでいるという。

「宿泊した翌日、朝食前に奈良公園を散歩しませんか」

く、苦しー。
苦しすぎる。これで宿泊客が増えますか?(-_-;)

午後、家内と演奏会に行く。
モーツァルト生誕250年記念。これがモーツァルトの愛した響き。魅惑のサウンド・・・フォルテピアノが奈良にやってくる!」という、なが〜いタイトルである。

会場は、「奈良国立博物館仏教美術資料研究センター」
重要文化財である和風の建物に、現代のピアノの原型である「フォルテピアノ」を持ち込んで、古都奈良でモーツァルトが愛した響きを再現しようという意欲的試みは、完全に失敗だったのではないかと思う。

マイクが悪いのかスピーカーが悪いのか知らんが、客数わずか二百人の会場で、司会者の声がまったく聞こえない。建物の説明をする奈良国立博物館の人が何を言っているのか聞こえない。楽器と演奏曲目の説明をする「テレマン協会」の人の声も聞こえない。「もわもわ」響くだけだ。
これほどの音響のお粗末さは、近来まれ、今年聞いたJR福知山線の車内放送に勝るとも劣らぬものであった。
主催の奈良国立博物館より、共催の奈良テレビの責任である。

フォルテピアノ」の音は、隣の部屋でピアノが鳴っているような音だ。
以前、奈良の教会で、ビオラダガンバとチェンバロの演奏を聞いたときは、いい感じだと思った。
フォルテピアノ」はいい感じとは思えなかった。

テレマン協会の人は、「いい響きの部屋です」と言っていたが、ほんとか?
こういう人たちは、演奏するのがうれしいのであって、お客様満足を考える人ではないから、適当なことを言ってるのだろうと邪推する。

帰りに正倉院展に行く。来る時は、入場まで一時間待ちと言っていた。五時過ぎだったので待たずに入れたが、館内は人で一杯だったので、十五分で通り抜け。

モーツァルトの愛した響きも、聖武天皇遺愛の品も、鹿に小判ですネ。