朝のバス停。
私といつもの老婦人である。
「おはようございます」
「おはようございます。わたし、明日から和歌山に行きます」
そ、そうですか・・・。(-_-;)
勝手に行ってくださいというわけにもいかんし、旅行ですか、くらい聞いたほうがいいかな、と思ってたら、
「法事なんです。パパのほうの」
「パパ」というのはこの方の娘さんの旦那さんですよ。
「パパ」のお父さんの33回忌だそうです。
それと、「パパ」のお母さんの27回忌だったかをいっしょにする。
「パパ」のお父さんは、「パパ」が高校生の時、お母さんも「パパ」が二十代のときに亡くなっている。
そうか、「パパ」は、つらいさびしい思いをしているんだな。
義理とは言え、こんなやさしそうなお母さんができてよかったよかった。
和歌山には、古〜い家と田んぼや畑が残っている。
家が古いので法事はお寺でする。
「私は、明日、天王寺から電車で行きます。パパたちは、日曜の朝、車で来るんです。孫の塾があるもんでね」
他にも色々聞きましたが、個人情報保護の観点から、これくらいにしておきます。
断っておきますが、私が根掘り葉掘り聞き出したわけではありませんよ。
水を向けたとか、誘導尋問で引っかけたとか、探りを入れたとかいうことは一切ないことを誓います。