若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

かぶれる

うるしなどに、かぶれることがある。

「かぶれる」というのは、西武ライオンズの強打者のことではない。
あれは、カブレラですよ。
まちがう人が多い。
注意が必要だ。

昨日の、NHK教育テレビ「新日曜美術館」で、漆芸家の角偉一朗をとりあげていた。
有名な人らしいが、知りませんでした。

この人の仕事ぶりを見て驚いた。
漆を手につけて、おわんなどに塗っていた。
かぶれないのか。
長年さわっていると、免疫ができるのだろうか。

子供のころ、近所の家に漆の木があった。
母に、「かぶれるから近づいてはいけない」と言われた時、なぜそんな木を庭に植えるのだろうかと不思議に思った。

うるしだけでなく、人間はいろんなものにかぶれる。
この場合の、「かぶれる」は難しい言葉だ。

ビートルズにかぶれる」というのは、どんな状態だろうか。
ビートルズが好き、というだけではない。

「漆にかぶれる」のは、漆が好きということではない。
皮膚に炎症を起こす。

ビートルズでは、皮膚に炎症は起きない。
と思います。

精神に炎症が起きるのか。
ビートルズでは、それほどたいそうなことがおきるとは思えない。

「西洋かぶれ」くらいになると、たいそうなことになるかもしれない。
鹿鳴館時代は、西洋かぶれの時代と言ってよいだろう。
何十年か前の、我々みーちゃんはーちゃんのビートルズかぶれとはスケールが違う。

日本のリーダー達がかぶれた。
井上馨などが有名だ。

もちろん、それを苦々しく見ていた人も多かった。
勝海舟は、鹿鳴館の舞踏会に招かれた時、井上馨に面と向かって、べらんめえ口調でののしったそうだ。

「なんでぇ、西洋西洋って。建物も西洋、着物も西洋、音楽も西洋、踊りも西洋!
え〜かげんにせいよう!」
「ほんとにネッ!」