油絵教室のモデルの若い女性はおもしろい人であった。
いや、ポーズしてる間にヘンな顔をしてみんなを笑わせるというのではありません。
20分ポーズして、10分休憩するのであるが、この10分がおもしろかった。
休憩の間、彼女は服を着てタイツ(?)をはく。
そして、20分間じーっとしていたのを取り戻すかのように、柔軟体操というか、アクロバットというか、ヨガというか、上海雑技団というか、複雑怪奇な動きをした。
千変万化、いろんなかっこうをした。
こっちが仕事で、ポーズが休憩みたいである。
こっちを描く方が勉強になりそうである。
よくそんなかっこうができるもんだと感心した。
絵のモデルというのは、休憩時間に皆こんなことをするんでしょうか。
きのう驚いたのは、肌色の作り方を忘れていたことだ。
十数年前、娘たちを描いた時、絵の具の肌色を使った。
肌を描くのに肌色。
当然でしょう。
何枚か描いてから、『人物画の描き方』というような本をいろいろ読んで驚いた。
肌色を使ったらダメと書いてあった。
肌色は自分で作りなさいというのだ。
白と茶系統と赤系統の絵の具をを混ぜて作りなさい。
混ぜ方で、いろいろ複雑な肌が表現できます。
いろいろやってみました。
なるほどね、肌色みたいな色になりました。
その、肌色の作り方を忘れてしまっていた。
十数年のブランクは大きいと思った。
十数年どころか、二年でも大きい。
12日から、ヤマハの合宿がある。
ビートルズの曲やボンジョビの曲をやる。
ドラムのIさんが、ベンチャーズの「10番街の殺人」をやりましょうといってきた。
一昨年、発表会でやった曲だ。
忘れてしまってるに違いないとは思ったが、一度やった曲だし、まあいいだろうと思って引き受けた。
弾いてみたら、案の定、完全に忘れてた。
でもあわてない。
何しろ、一度発表会で演奏してるのだ。
そのうち、思い出すだろうと思ってたかをくくっていたのであるが、何度弾いても思い出さない。
全然思い出さない。
これ、ホントに二年前にやったのか?
思い出すどころか、新曲よりひどい。
おぼえられないのである。
困ってます。