若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

名曲

「名曲」とは、有名な曲のことだろうか。
誰もが知ってる曲。
君が代」は名曲か。
ちがうような気がする。

多くの人が知っていて、いいなあ思う曲が名曲か。
よくわからんが、「名曲」はたくさんある。

「これは名曲ですよ」と誰かに教えてもらうことがほとんどだ。
何も知らずに聞いて、「お!いい曲だ!」と思っても、「名曲」じゃなくて単に自分が好きな曲ということもあるだろう。

「運命」を初めて聞いたときを覚えていない。
知らぬ間に何度も聞いていて、そのうち、「これはベートーベンの名曲です」と教えてもらったのだろうか。
あるいは、聴いた瞬間衝撃を受けたのだろうか。

おぼえている限りで、私が初めて聞いてすぐ好きになった曲は、高校のときラジオで聞いた、ベルベッツというグループの「いとしのラナ」という曲だ。
その後ベルベッツの名前は聞かない。

初めて、「名曲だ!」と思ったのはやはり高校のときラジオで聞いた、ジャミー・クーという歌手の「燃ゆる思い」だが、この人もその後名前を聞かない。

音楽を聞いたり絵を見たり文章を読んだりして、「いいな!」と思えるのはうれしい。
三十年ほど前、NHKテレビのドキュメンタリー番組を見ていてバックに流れる音楽が「いい!」と思った。
NHKにはがきを出して、「あの場面のバックに流れていた曲は何ですか」と質問した。
ドク・ワトソンという人の曲で、LPを買って聞きなおして名曲だと思ったが題名は忘れてしまった。

私が発見した正真正銘の「名曲」がある。
高校のとき、テレビで「どら猫大将」というアメリカの漫画を見ていた。

どら猫大将が、どういうわけかバイオリンを弾いていた。
聞いて感動した。
いいメロディだ!と思った。

次の日学校に行って、クラシック通だった美術部のS君に、どら猫大将がすばらしい曲を弾いていたと報告した。
私が口笛で吹いたらS君は笑って、「『G線上のアリア』やんか」と言った。

世間では「G線上のアリア」なのかも知らんが、私にとっては私が発見したどら猫大将の名曲だ。