若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

「DOG LOVERS」

近所にあった学習塾の建物が改装工事をしていて、ペットショップになるという。
「DOG LOVERS」という大きな看板があがった。
町会の班長に当たっているので家内が町会費を集めに行った。

店に入った家内は驚いた。
犬や猫がいると思っていたら、店内にはかわいい子供服が一杯並んでいた。
ペットショップではなくて子供服の店だったのか。
ちがった。
犬や猫の洋服(?)の店だったのだ。ペット好きの人には驚くような話ではないのだろうが、思わず笑ってしまった。

自分で何かを飼う気はしない。
中学一年の担任の先生のお父さんが、動物の人形のコレクターとして有名だった。時々新聞でも取り上げられていた。先生の話では、動物好きでいろんな動物を飼っていたが、死ぬのが辛くて人形を集めるようになったそうだ。

その話に大変共感を覚えたから、私もたぶん死ぬのを見るのがイヤなのだろうと思う。小学生のころ十姉妹や文鳥を飼ったことがあった。死んだ鳥のぐにゃっとした感覚が、心のどこかに引っかかっているのかもしれない。

他人が動物をかわいがっているのは好きだ。
とは言え限度がある。

昔、父が親戚の家に行って夕食をご馳走になった。
その家では犬も家族といっしょにお膳を囲んで食べたそうだ。
これは遠慮したい。

近所に真っ白い、とても大きな犬がいる。
人が乗れるほど大きい純白のむく犬だ。お尻をゆっさゆっさゆすって歩く姿は見ていて楽しい。その家の娘さんが小さな子犬をもらってきたと思ったら、あっという間に巨大化したそうだ。

先日、犬を散歩させている人が立ち話をしていた。
どちらも子供にせがまれて買った犬で、約束では世話は自分達がするということだったのに、親の役目になってしまって困ったもんですと嘆きあっていた。
いつも小さな犬を抱いて歩いている人がいる。
これも犬の散歩だろうか。

家内の亡くなった伯父はずっと秋田犬を飼っていた。
二十年ほど前は、「陸奥姫」と「五条丸」という堂々たる犬がいた。
ある日曜の朝、伯父の家のほうに歩いて行くと、陸奥姫と五条丸が庭の金網にへばりついて私を見ている。かわいいではないかと思ったが、ちがった。
彼らは昨日飲んだくれて帰ってこないご主人様を待っていたのだ。

伯父より先に死んだ陸奥姫と五条丸は、天国の金網にへばりついて伯父を待っていただろう。