「男はみんな狼」と打ったつもりで、画面を見たら、「男はみんな女将」になってましたが、それはどうでもよろしい。
きのう、ゆうちゃんとママが、ウチに来てて、二人が帰って行くのを見送ってました。
そこへ、けいたくんがやってきた。
うれしそうに最新式ハイテク巨大水鉄砲を持ってました。
ママと、弟のりょうたくんもいっしょです。
けいたくんは、私が初めて知った近所の男の子です。
私の初孫はなちゃんより少し早く生まれた。
当時1歳にならないけいたくん、道行く車を指さして、「プリウス!」とか叫んで私を驚かせたもんです。
ママさんの話では、あれだけ夢中になったトミカのミニカーに今は見向きもせず、「○○戦隊もの」に夢中だそうです。
現在、ゆうちゃんと同じ幼稚園の年中さんで、ゆうちゃんの一年先輩ということになります。
そのけいたくんが、遠ざかっていくゆうちゃんたちを見ながら、「ゆうちゃんのウチどこ?」とママに聞きました。
「あの坂をのぼってすぐよ」
「わりと近いなぁ」
最新式ハイテク水鉄砲を持ったけいたくんの、おじさんみたいな言い方にこけそうになりました。
たしかに、わりと近いです。
けいたくんとママが、歩き始めました。
弟のりょうたくんは動きません。
私の前で、じっと立ったままです。
視線を地面に落として直立不動である。
固まってます。
「どうしたの?ママとお兄ちゃんといっしょに行かないの?」
うつむいて硬直してます。
泣き出しそうである。
あっ!そうか!
私のせいなのだ!
大人の男に見つめられて硬直してるのだ。
忘れてました。
大人の男はこわい。
人類誕生以来の警報ですね。
二十年ほど前でした。
近所の奥さんが、1歳くらいの男の子を連れてやってきた。
その子が、ママの腕の中で目をつぶってぐったりした感じで動かない。
どうしたのかと思ったら、ママさんが、「この子、死んだふりしてるんです」
大人の男の前に出ると死んだふりをするそうです。
りょうたくんが、私がキケンな男であることを思い出させてくれました。