若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

頭蓋骨折

きのう、母のいる施設で。
先日、じゃんけんで盛り上がったNさんは、きのうは「センチ」にこだわってぶつぶつ言っていた。

「1センチやな」
「1センチですか」
「2センチや」
「2センチ?」
「いや、おやじのとこが3センチで、ウチは2センチ・・・おやじがな、あんたのこと、喜んどったで」
「わたしのことを」
「そう。あんたのこと喜んどった。涙流してよろこんどった」
「そうですか。私のことを涙流して」
「そう。うそかほんまか知らんけどな、涙流しとったわ」
「うそ泣きですかいな」
「泣いたり笑うたりやな」
「そうですね。、泣いたり笑うたりですね」
「泣いたり笑うたりや」と言いながら、Nさんは私の手をつかんでぐっと引き寄せ、私の手で自分の目をふこうとするので振り払う。

今日は、整骨院
Nさんと同じ年恰好の老人が、マッサージしてもらいながら、しゃべってる。

「ワシ、わからんことがあるねんなあ。ニュースでな、よう『頭蓋骨折』とか、『頭の骨が折れた』とか言うとるやろ。あれがわからんねん。どういう意味や?」
「いや、どういう意味て、そういうことでしょ。頭の骨が折れたということでしょ」
「それがわからんがな。頭の骨ちゅうもんは、こうなって、まあ壺みたいなもんや。そううやろ。それを折るとはどういうことや?割るというんならわかるで。長いもんやったら折れるけど、壺みたいなもんを折るとは解せん」
「いや・・・まあ・・・私も、専門的なことはわかりませんけどね、割れるとか、こわれるとか、そういうことも含めて、折るというてるんとちがいますかなあ」
「いや、だからや、壺みたいなものを、どうやって折るんかと・・・」

あんまりこだわったら、骨折られまっせ。