僧侶窃盗というと、衝撃的に思える。
僧侶が特別の存在だと思っていなくても、なぜか衝撃的だ。
朝日新聞朝刊。
愛知県警東海署は、窃盗の疑いで45歳の僧侶を逮捕した。
法要に訪れた檀家で、家人が目を放したすきに、高級腕時計ロレックス(150万円相当)を盗んだ疑い。
容疑者は、「遊ぶ金がほしかった」と話しており、腕時計は質屋で換金していた。
それだけでも衝撃だが、この僧侶のお寺が、「彼岸山極楽寺」だというのには、衝撃というより、笑撃ですね。
「遊ぶ金がほしかった」というのだから、「彼岸山極楽寺」というより、「現世山享楽寺」ですよ。
この、「彼岸山極楽寺」は、愛知県の霊場めぐりの、第七番札所だそうだ。
これがホントの札付き坊主ですね。
我が家は神道なので、お坊さんが家に来ることはない。
一度だけ、禁を破って、というほどのことではないが、我が家にお坊さんが入ったことがある。
向かいの家で葬式があって、「御寺院様御控え所」というのを頼まれたのだ。
ウチで袈裟に着替えて葬儀を済ませ、またウチで着換えた。
帰り際に、お坊さんが、テーブルに木魚を置た。
向かいの家に渡してほしいとのことであった。
ウチの息子が3歳のころで、部屋のすみっこで、このやり取りを、おとなしく聞いていた。
家内がお坊さんを見送り、部屋を出た瞬間、息子が、勢いよくばっと立ち上がった。
目をランランと輝かせ、、ニターッと笑って、よだれをたらしそうな勢いでテーブルに突進した。
わたしは、いったい何事かと思った。
息子は、猛然とダッシュ!
木魚をたたく棒をむんずとつかむや、激しく木魚を乱打した。
「ポンポンポンポンポンポンポンポン!」
連打の乱打!
連乱打!
木魚乱れ打ち。
私もあわててダッシュした。
息子を羽交い絞めにして、乱打をとどめようとした。
殿中でござる!じゃなかった、お坊さんがまだそこに!
息子は、私の手を振りほどいて、狂ったように木魚をたたき続けた。
お坊さんが木魚を置いた瞬間から狙ってましたネ。