「F夫人像」が完成したので、きのうは、Fさんをお招きして、盛大に贈呈式を挙行した。
式場は、若草鹿之助邸別館万葉荘バンケットルーム飛鳥の間。
家内の開式の辞につづき、作者本人(私のことです)から、キンキラキン豪華額縁入り肉筆油絵肖像画が贈呈された。
Fさんは、感激のあまり震える声で謝辞を述べられ、作者若草鹿之助画伯に対し、豪華花束贈呈。
バラの花束を手に、「余は満足じゃ」的笑顔の鹿之助画伯は、制作上の苦労話を三十分ほど、この絵の見どころを簡単にまとめて一時間ほど、この絵がいかに素晴らしい出来かということを、しろうとのFさんにもわかるよう、懇切丁寧にエンエンとご説明し、最後に列席者一同による万歳三唱でお開きとなった。
本日の贈呈式、なにぶん不慣れのため不行き届きの点多々あったかと存じますが、厳粛な中にも和やかに執り行うことが出来ましたこと、ひとえに皆様方の御協力の賜物と心より御礼申し上げます。
不思議に思うのは、絵をFさんに返したような気がすることだ。
プレゼントしたという気がしない。
タダで描かせてもらったからだろうか。
さて、次は誰を描こうか。
今年、人物画を描こうと思い立った時は、我が家の三美神、つまり、家内と娘たちを順繰りに描けば、次々に傑作が出来て、美人画家としての地位を確立できると考えていたのであるが、三美神がなかなか言うことを聞かない。
で、描いてあげますと呼びかけたら、モデル希望者が殺到するかと思いのほか、名乗りをあげる人がない。
家内は、花でも描きなさいという。
花は、描く気がしない。
何の下心もなくバラを見ると、「美しい!」と思う。
しかし、描こうと思ってバラを見ると、「ややこしい!」と思ってしまうのだ。
「美しい!」→「描きたい!」というのが自然の流れだ。
「ややこしい!」→「描きたくない!」というのも自然だろう。
花を見て、ややこしい!と思う気持ちを撲滅しなければならない。
若草鹿之助商店主催「ややこしい!」撲滅運動に御協力お願いします。