若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

日本語の乱れを感じますか?

朝日新聞の、モニターアンケート。

96%の人が、乱れを感じているそうだ。

乱れを感じますかと聞かれて、感じると答える人は、振り込め詐欺にひっかかりやすい人だと思う。

「感じない」という人の多くは、日本語は、乱れているのではなく変化しているのだと考えている。

どっちでもいいと思うが、乱れていると感じている人は、どうしろというのだろうか。
今の日本語が乱れているなら、正しい日本語に戻さなければならない。
たぶん、自分が子供のころの日本語が、正しい日本語ということになるのではなかろうか。

社会の変化につれて、言葉も変わる。
徳川幕府ががんばっていれば、「拙者は、若草鹿之助でござる」と言ってる。
いや、武士じゃないから、「若草村の、鹿之助でごぜーやす」と言ってる。

言葉も乱れないし、士農工商の秩序も乱れない。
鎖国が続いているから、原油や食料の高騰も関係ない。
トヨタソニーも、長崎の出島を通じて、細々と輸出する。
野茂もイチローも、大リーグ入りは命がけの密航だ。
ビートルズが、江戸で公演するのは無理だ。
出島の、オランダ商館でする。

何の話か。
日本語の乱れだ。

私は、難しい言葉を使って、人をへこませようとするのでなければ、言葉使いが、相当ぶれていても、間違っていても、なんとも思わない。
言葉をいろんな風に使うのはおもしろい。

アンケートでは、「美しいと感じる日本語は何か」という、トンチンカンな質問もしている。

回答には、「静謐」「馥郁」「凛と」「はんなりと」「たゆたう」「さざめく」など、ふつうは使い道のない言葉が並んでいる。
ヘンな使い方した人、鞭打ちの刑ですよ。

担当記者、中島鉄郎さんの好きな言葉には、かっくんとなりました。
「後朝」という言葉が好きなのだそうです。
気色ワル〜。

これを、「きぬぎぬ」と読ませるというところからして腹が立つ。
読めるか!
平安時代の貴公子などが女性のもとで一夜を明かして去っていくのを、「後朝の別れ」というそうです。

「私は、『後朝』という言葉が好きです」
日本語としては乱れてないが、頭が乱れてる。

同じ欄で紹介されていた、65歳の女性の好きな言葉は、孫娘がよく使う「あのねー」だそうです。

いいんじゃないでしょうか。
「あのねー」は美しい言葉ではないかもしれないが、それが好きだと感じる心は美しいと思います。