今日は、人物画教室。
ここの先輩女性たちは、熱心な人達ばかりだ。
隣で描いていた人は、「染色十数年、油絵十数年」の後、今はパステルで、やはり十数年。
だいたい、二十年、三十年というキャリアの人が多い。
まあ、長いからといって、うまいと限らないのは私のギターといっしょです。
先日、先生に分厚い技法書を二冊も借りて、読破した人もいる。
まあ、読破したからといって、以下略。
パステルで描いてる人が何人かいるが、色数の多さに驚く。
百色くらいそろえているのではなかろうか。
パステルは、混色できないので色数が多いそうです。
油絵の具も、いろんなメーカーがある。
私は、学生時代に知ったホルベインの絵の具専門だが、海外製品を使ってる人もいる。
海外品と言っても高いものばかりでなく、中国製の安いのも出回っているようだ。
互いに情報を交換しあっている。
「中国製は、安いけど、顔料の細かさが均一でないので、発色が悪いわよ」
こういう、技術的話題になると、私の出番です。
「中国では、チューブのいいのがないので、日本から輸入してるんですよ」
「そうなんですか」
「日本のチューブの生産は、愛知県とかが盛んですね」
「へー」
「チューブ地方っていうでしょ」
「えーかげんにしなさい!」
「ほんとにネッ!」
モジリアニ展に行ったとか、画家の話も多い。
「クールベの絵は、重苦しくて好きになれないわ」
「同じ写実主義と言っても、微妙にちがうよね」
こういう美術史がらみの話になると、私の出番です。
「クールベは、毎日のように写生に出かけたんですよ」
「やっぱりね。写生が基本ですものね」
「家を出るときは、いつも奥さんに声をかけたんです」
「へー」
「行って来ーるべ!」
「えーかげんにしなさいっ!」
「ほんとにネッ!」