「男女共同△」ではありません。
大府市が、トイレのマークでゆれているそうだ。
大府市では、男女共同参画の観点から、トイレのマークを男女統一マークにした。
一般的なのは、男子用トイレに、黒か青のズボンをはいた人間のマーク、女性用には、赤でスカートをはいた人間のマークだ。
大府市のは、男性用女性用とも、緑色で、便座に座る人のマーク。
それに、「おとこ」「おんな」などと文字で表示してある。
わかりにくいと評判が悪いそうだ。
そうでしょうな。
「赤、スカート、女」「黒、ズボン、男」というような固定化がいけないということらしい。
たしかに最近は「黒、ズボン、女」も多い。
そんなこと、べつにいいじゃないか、ではすまないのだということを十数年前に知った。
大阪府の「人権啓発講演会」みたいなのに行った。
講師は、そっち方面の権威と思える女性だった。
参加者に、「防火週間」か何かのポスターを見せて、「これのどこがいけないかわかりますか」ときいた。
わからなかった。
ポスターには、いろんな人の絵が描いてあった。
スカートをはいた女の人が、赤ちゃんを抱いている絵がいけない。
スカートをはいた女の人が、料理している絵もいけない。
講師の女性は、「こんなポスターを作るなんて、府の幹部連中は、まったくわかってないんですからねえ!」と、いまいましくも嘆かわしいという調子で言った。
マークくらいと軽く考えてはいけない。
今日電車に乗ると、リュックを背負った中高年のグループがいっぱいだった。
途中の駅で、小学二年生の一団が乗り込んできた。
こちらもハイキングのようだ。
中高年グループの女性が、行き先を確認するのだろうか、車内の壁面の路線図を見に行った。
見終わったと思ったら、ぱっとしゃがんで、そこにいた女の子の胸元に両手を出した。
「とめてあげようね」
女の子のリュックの胸の部分のフックが外れている。
女の子は首を振った。
「とめてあげよ。いいの?きついの?」
女の子は「ウン」と言った。
私は、フックの外れているのに気づかなかったし、気づいても、私がフックをとめてやろるのはやめておいたほうがいいように思う。
男女共同参画は難しい。